スクーターもハイブリッドの時代になるようです。
2018年7月16日、ヤマハがハイブリッドシステムを搭載したスクーター「GRAND FILANO HYBRID(グランドフィラーノハイブリッド)」をタイで発表しました。
一方、ホンダも、2018年8月2日、タイで「PCX HYBRID(PCXハイブリッド)」を発表し、タイにおいては、ヤマハとホンダが、2輪ハイブリッドモデルを、ほぼ同時に発売することになりました。
両社のハイブリッドシステム
ヤマハとホンダがリリースする、2輪ハイブリッドとは、どのようなシステムなのでしょうか?
まず、ヤマハとホンダ両社のハイブリッドシステムですが、基本的には同じシステムを採用しているようです。
両社とも、4輪では、一般的になっているアイドリングストップ(ヤマハはストップ&スタートシステムと呼んでいます。)機構がベースになっています。
充電とエンジン始動を行う、ホンダの「ACGスターター&アシストモーター」や、ヤマハの「スマートモータージェネレーター」が、加速時にアシストを行うという仕組みです。
両社共に、追加のモーターの搭載はせずに、シンプルな仕様変更のみでハイブリッド仕様にしています。
ホンダの「PCXハイブリッド」には、48Vリチウムイオンバッテリーが、追加で搭載されています。
ホンダ PCXハイブリッド
2018年9月初旬現在では、ヤマハの「GRAND FILANO HYBRID(グランドフィラーノハイブリッド)」の、国内モデル及び発売予定の詳細が不明ですので、今回は、ホンダの「PCX HYBRID(PCXハイブリッド)」について紹介します。
ホンダ PCX HYBRID(PCXハイブリッド)」
PCX HYBRIDは、2018年4月に発売したPCXをベースに、新たに搭載した高出力型リチウムイオンバッテリーをエネルギー源として、エンジンの始動や発電を担っているACGスターターに駆動アシストの機能を追加。エンジンへのモーターによるアシストを行うことで、従来の同クラススクーターを超える機敏なスロットルレスポンスや高い動力性能を実現しました。
走行状況やライダーの好みに合わせて、モーターのアシスト力を変更できる2つのモードを設定。快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」により、モーターアシスト特性の切り替えを可能としています。
PCXシリーズは、高剛性なダブルクレードル構造のフレームに、耐久性と静粛性、燃費性能に優れたスクーター用グローバルエンジン「eSP(イーエスピー)」を搭載。全灯火器にLEDを採用し、フロントからリアまで連続的に変化する曲面で構成した“流麗で伸びやか”な外観スタイリングとしています。また、より便利にエンジン始動ができる「Honda SMART Key システム」の採用など、使い勝手の良い装備などで、幅広い層のお客様に高い支持をいただいています。
引用:https://www.honda.co.jp/
PCXハイブリッドシステムイメージ図
引用:https://www.honda.co.jp/
PCXハイブリッドの特徴
PCX HYBRIDに採用されたハイブリッドシステムは、PCXのボディーサイズに納まるコンパクトなシステムとすることで、PCXならではの「高い利便性」と、モーターアシストによる「機敏なスロットルレスポンスと高い動力性能」の両立を実現しています。
・エンジンの始動とアシストは、高出力型の48V系リチウムイオンバッテリーをエネルギー源に、アシスト制御やバッテリー監視機能などを持つ「パワードライブユニット(PDU)」を介し、駆動アシストの機能を追加したACGスターターにより行います。
・ACGスターターによるアシストは、スロットル操作にともなうアシスト開始から、約4秒間作動。アシストはスロットル開度に合せたセッティングとし、PCXと同等の扱いやすさを維持しながら走行状況に応じた俊敏な加速を可能としています。
・アシストによるトルクの増大で、加速性能の向上とモーターならではの、より機敏なスロットルレスポンスを実現しています。
・走行状況やライダーの好みに合わせて、快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」の、2つのモーターアシスト特性の切り替えを可能とし、走行シーンに合わせた“走る楽しさ”を提供します。
・高いエネルギー密度のリチウムイオンバッテリーと、バッテリー残量などを管理する「バッテリーマネージメントユニット(BMU)」をリチウムイオンバッテリーパックに収納することにより、コンパクトなバッテリーユニットとしています。
・フルフェイスヘルメット1つを収納可能な容量23Lのラゲッジボックスの後方にリチウムイオンバッテリーを、フロントカバー内にPDUを配置するなど、125ccスクーターの限られたスペースに効率よく搭載することで、PCXの持つ利便性、ゆとりあるライディングポジション、取り回しの良さを確保しています。
・メーターパネルには、ハイブリッドシステムのさまざまな情報をわかりやすく表示。スピードメーターや時計、平均燃費に加え、モード表示、エンジンへのアシストレベルやリチウムイオンバッテリーへのチャージレベル、リチウムイオンバッテリーの残量計などをディスプレイに表示します。
・アイドリングストップ・システムは、PCXに対し開始までの時間を短縮し、停車時の静粛性や燃費向上に寄与しています。
出典:https://www.honda.co.jp/news/2018/2180706-pcx.html
その他、詳細については、こちらをご覧ください。

そして、ホンダの「PCX 」シリーズは、なんと、EVも投入される計画です。
EVモデルの「PCX ELECTRIC」は、2018年中の発売予定となっています。
日本国内の発売と価格
ホンダのハイブリッドスクーター「PCXハイブリッド」の日本国内での発売は、2018年9月14日(金)の予定です。
国内販売計画台数は、年間2,000台ということですが、もっと売れるように思います。
気になる価格ですが、「PCXハイブリッド」は、通常モデルから8万3000円アップの、40万円(税別)
となっています。
・発売日:2018年9月14日(金)
・販売価格:40万円(税別)
おわりに
スクーターで「40万円という価格が、高いのか安いのか」というと、正直言って私には判断できませんが、魅力があることは確かです。
「PCXハイブリッド」のあとに発売される、EVモデルの「PCX ELECTRIC」も気になります。
ただ、静かなのはありがたいことなのですが、音もなく近づいてくるスクーターは、万全の安全対策を施さないと、歩行者としては、ちょっと怖い存在かもしれません。
今回も、ご覧いただき、ありがとうございました。
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