日本の携帯料金は高いのか?「4割り程度の値下げ」の影響は?

「携帯料金は、4割程度の値下げ余地がある」

菅義偉官房長官の発言が、携帯電話業界で波紋を呼んでいます。

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3キャリアは、国内企業の中でもトップクラスの利益を上げており、公共の電波を利用して「儲けすぎ」との批判は根強くあります。

一方で、政府が料金値下げを直接的に指示することにも、異論が巻き起こっています。

果たして、

日本の携帯電話料金は高いのか?

「4割程度の値下げ」は可能なのか?

 

「4割値下げ余地」の背景

菅官房長官による「4割程度の値下げ余地」の根拠として、「日本の携帯料金は、OECD(経済協力開発機構)加盟国平均の約2倍である」との報告があるようです。

また、2019年10月にMNOに参入予定の楽天が、既存事業者の半額程度に料金を設定することも背景としてあるようです。

MNOとは、自社で通信設備を所有する、移動体通信事業者(Mobile Network Operator)のことで、日本では現在、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3社のみです。

予定通りに楽天が参入すれば、楽天は、4社目のMNOとなります。

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MVNOの拡大推進

総務省は、大手キャリアから帯域を借り受けて、通信サービスを提供する「MVNO」の拡大を推進しています。

「楽天モバイル」や「mineo」を始めとするMVNO各社は、無駄なサービスを省いた「格安スマホ」「格安SIM」を打ち出しています。

MVNOとは、自社で通信設備を持たず、MNOから借り受け事業を展開する、仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)のことです。

この動きに対し、NTTドコモは、対象端末の契約で毎月1,500円(税抜)を割り引く「docomo with」、KDDIは、利用したデータ量に応じて料金が変動する「ピタットプラン」など、利用形態に応じて、割安に使える新たな料金プランを2017年から追加しています。

また、ソフトバンクとKDDIは、いわゆる「サブブランド」も展開してきました。

ソフトバンクは、低価格ブランドの「ワイモバイル」を、KDDIは、グループ会社のUQコミュニケーションズがMVNOの「UQ mobile」を拡大させており、大手キャリアとMVNOの間に位置する料金と充実したサービスによる「いいとこ取り」を狙ってきました。

「ワイモバイル」や「UQ mobile」などは、モバイルルーターとして契約して、利用している人も多いと思います。

 

日本の携帯料金は高いのか?

では、日本の携帯料金は、本当に高いのでしょうか。

総務省が公開している「電気通信サービスに係る内外価格差調査」(平成28年度)からは、明確な結論を導くことは難しいようです。

データ容量や、端末の割賦代金を考慮しても、日本は、アメリカより安い傾向にあり、ヨーロッパとの比較では、同等か高い場合もある、といった水準に収まっているそうです。

また、キャリアのサービス品質は、国ごとに大きく異なるため、単純な金額の比較も難しいのが実情です。

アメリカやヨーロッパ、アジアなどと比べると、日本の大手キャリアの品質は、世界的に見ても高い水準にあるようです。

そのような品質の高さを考えれば、「日本の携帯料金は、決して高くはない」と考えることもできます。

「4割値下げ」の影響

もしも、「4割値下げ」が行われた場合、どのような影響がでるのでしょうか。

もっとも影響を受けると考えられるのは、MVNOの各社です。

そのMVNO各社は、菅官房長官の「携帯料金は、4割程度の値下げ余地がある」発言をどうみているのでしょうか。

正直、「迷惑な話だ」と言うのが本心でしょうが…

UQ mobile(UQコミュニケーションズ)

大手キャリアが値下げした場合は、競争が激化することが想定される。

mineo(ケイ・オプティコム)

総務省や情報通信審議会の動向に注視していく。

IIJmio(インターネットイニシアティブ)

仮に、大手キャリアの携帯料金が単純に引き下げられるのであれば、MVNOの接続料にも変化が反映されるのではないか。

楽天

市場動向に関わらず、引き続き安価で安心して使っていただける品質を維持する。

MNO事業への影響は、詳細は現在検討中。MVNOと同様、お客様にご満足いただけるサービスを提供できるよう準備を進めていく。

 

そして、「4割値下げ」の影響については、こんな意見も。

大手キャリアの値下げにより帯域の卸値が下がったとしても、MVNOにとっては厳しい局面が待っている。その背景にあるのがコストの増大だ。

当初はリテラシーが高く、手間のかからない層が中心だったが、格安市場に流入するユーザーが増えるにつれ、大手キャリア並みのサポートを求める声が高まっているという。

いま、大手キャリアの販売店には「Apple IDを忘れた」など、初歩的なトラブルを抱えたユーザーが殺到しており、数時間待ちの光景も珍しくない。

その一部が、そのままMVNOに向かいつつあるというわけだ。

こうした状況で大手キャリアが値下げを断行すれば、MVNOは撤退の危機に瀕し、日本でも拡大を始めた格安スマホ市場を、丸ごと潰しかねないというわけだ。

出典:Yahooニュース

おわりに

長期的な視点では、2020年に商用サービスが始まる、次世代通信「5G」に向けた設備投資にも注目なくてはいけません。

「5G」は、携帯電話やスマホだけでなく、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」のインフラとしても利用されます。

電波は目に見えませんが、膨大な数の基地局に支えられており、そこに投資を続けていくことは、日本の将来にとって重要です。

すべての消費者が、自分の必要とするサービスを、適切な料金で使えることはもちろん重要です。

しかし、それに加えて、

格安市場の拡大や、「5G」インフラ投資にも目を向けた、バランスの良い議論が望まれます。

あなたは、どう考えますか?

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今回も、ご覧いただき、ありがとうございました。


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