久しぶりに小説を読みました。
タイトルは、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」
ネットで注文して、届いたその日に一気に読みました。
日頃、なかなか時間がないので、読むと決めたら一気に読まないと、すぐに読みかけの本の中に埋もれてしまいます。
そこで今回は、時間を空けて一気に読みました。
「マルチナ、永遠のAI。」は、すでに、映像化の話もあるようですが、私はこれを読んで、すぐに以前、観た映画「エクス・マキナ」を思い出してしまい、最後まで「エクス・マキナ」のエイヴァ(エヴァ)のイメージが消えませんでした。
いったいどんな本なのか、あまりネタバレにならない範囲で紹介します。
また、映像化についても考察したいと思います。
マルチナ、永遠のAI。
まず、石間淳さんがデザインしている、この本にブックデザインから受けるイメージは、2016年に大ヒットした映画「君の名は。」です。
タイトルにも「。」がついているところが、さらに「君の名は。」を連想させます。
実際に、小説の中でも「懐かしい映画」として、「君の名は。」が出てくる場面があるのですが、「で、君の名は?」という一言の使い方が、ベタたけど上手いなと感じました。
というよりも、この一言を書きたいがために、映画「君の名は。」が使われたのでしょう。
読者も、その一言で、疑念が確信に変わり、物語は進展していきます。
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」は、静岡県富士市出身の小説家、ITライター 大村 あつし(おおむら あつし)氏による、構想・執筆2年という「AI と仮想通貨時代をどう生きるか」をテーマにした小説です。
物語の舞台も、地元である静岡となっています。
超AI時代を読み解くエンターテイメント小説!
AIと仮想通貨時代をどう生きるか。
2020東京オリンピック後のAI特区で起きた 友情・裏切り、美人AIとの三角関係。
ビットコイン、ブロックチェーン、ディープラーニング……
時は、東京オリンピックの喧騒が去った2020年。
出典:https://diamond.jp/
2020年という、すぐに訪れる未来という設定に、リアリティがあり、単なるフィクションではなく、近い未来に起こりそうな(すでに起こっている)こととして、非常に考えさせられます。
モデルでアイドルの アンジェラ芽衣 さんも、「マルチナ、永遠のAI。」がきっかけで「AIオタク」を自称するまでになったそうです。
アンジェラ芽衣いわく、『マルチナ、永遠のAI。』は、料理がテーマの『美味しんぼ』のような作品。小説だから、無意識にAIの基礎が身につく!(ダイヤモンド・オンライン) – Yahoo!ニュース https://t.co/ggrdKpbZJG @YahooNewsTopics
— アンジェラ芽衣 (@angela_mei01) September 8, 2018
知らないうちに、少しずつ身の回りに組み込まれている「AI」ですが、今、現在で言えば、スマホのように、私たちの生活に、なくてはならない存在になると思います。
じつは、いまから「AIオタク」になるくらいで、ちょうどいいのではないかと思います。
これは、ひとつのたとえ話ですが、「頑なに、スマホを持とうとしないような人」は、どんどん取り残されてしまいます。
じつは、「スマホを持たない」ということよりも、ろくに調べもせずに、勝手な思い込みみだけで「頑なに」持とうとしないというところが問題です。
スマホを持つ意味と、持つことの弊害、持たないことの意味を、きちんと理解した上で、「持たないこと」選択をするのは、個人的にはアリだと思います。
「AI」「仮想通貨」「ブロックチェーン」などについても、同様のことが言えます。
著者 大村あつし 略歴
著者:大村あつし
IT書籍から小説まで幅広く手がける作家・ライター。
エクセルのマクロ言語の解説書の売上部数は、150万部を超えている。
1997年に、その後国内最大規模となる、マイクロソフト・オフィス製品のポータルサイト「moug」を一人で立ち上げる。
2003年には、IT系資格試験の「VBAエキスパート」を中心メンバーとして創設。
2007年に処女小説『エブリリトルシング』が17万部のベストセラーとなり、中華圏や韓国での翻訳出版や2回の舞台化。
出典:「BOOK著者紹介情報」
著者 大村あつしのコメント
みなさま、はじめまして。
今回、『マルチナ、永遠のAI。――AIと仮想通貨時代をどう生きるか』 を執筆した作家・ITライターの大村あつしと申します。
私は、これまでに多くの IT 書籍を出版しました。
おかげさまで売上総計は150万部を超えていますので、もしかしたら、私のエクセルの解説書をお読みになった方もいらっしゃるかもしれません。
一方で、2007年に出版した初の小説、『エブリ リトル シング』は、海外でも翻訳出版され、2回の舞台化(2008年井上和香さん、2009年内山理名さん主演)も実現しました。
『エブリ リトル シング』の第1話の「クワガタと少年」という作品は、多くの小中学校で授業の教材になっていますので、私のことはご存知なくても「クワガタと少年」をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
IT 書籍という仕事に直接役立つ即効性の高い本。
小説のような楽しくて、時に読者の人生観までをも変えてしまう本。
どちらも愛してやまない私は、2016年に大きなチャレンジをする決心を固めます。
それは、ビジネス知識と小説を融合させるというものです。
元々、2006年に地上波で「IT その扉の向こうに」という AI と IoT の番組の司会をさせていただいて以降、その方面に傾倒していた私は、テーマは AI と仮想通貨にしようと思い立ち、それからは自分の持てるすべてを1冊の本に注ぎ込みました。
それが、『マルチナ、永遠のAI。――AIと仮想通貨時代をどう生きるか』 です。
『マルチナ、永遠のAI。』 は、東京オリンピックが開催される2020年に、私たちはどのような生活を営んでいるのかを、正確な技術論と、その道の世界的権威の見解をもとに緻密に描いた作品であり、SFではありません。
AIや仮想通貨が築くであろう近未来を先取りして体験し、知識として血肉にしていただけるように精一杯執筆いたしました。
また、そうしたノウハウは完全に小説の一部として描かれていますので、純粋な「エンターテインメント作品」として楽しんでいただけたら、著者として身に余る光栄です。
さて、IQ1万の美人AI「マルチナ」は、神のギフトか? それとも破滅者か?
この答えをご自身で見つけていただけたら、これ以上の幸せはありません。
https://diamond.jp
出版社からのコメント
出版社からのコメント
先日、ある大手映像会社さんから「ぜひ映像化したい」と熱いオファーがありました。
編集20年、生涯135作目。本文を読みながら、ずっと映像化されることを夢見てきました。
実現へ向けて一歩ずつ動き出したいと思っています。
東京オリンピックの喧騒が去った2020年、あなたはどんな生活をしているでしょうか?
主人公の岩科正真は、就職に失敗し、公認会計士の資格浪人も3年目という崖っぷち。
そこに追い打ちをかけるように実家の定食屋が潰れかかり、一か八かで美人AI「マルチナ」に再建を託すも、そのマルチナと幼なじみの沙羅に、同時に恋をしてしまうというもはや崖から落ちて、かろうじて木につかまっているような有り様。
しかし、そこから彼の大逆転人生が始まる! と思いきや、彼を待ち受けていたのは緻密に練られた策略。
ただし、本作品は、決して悲壮感漂うものではなく、笑えて、泣けて、元気がもらえる物語です。
2000年代中盤から「AI」と「IoT」を研究し続けてきた著者渾身の一作を楽しみながら、私たちが時に大切に、時に粗末に扱う「こころ」というものを考え直すきっかけになれば幸いです。
出典:https://amazon.co.jp/
読者レビュー
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」に関して、ネット上のレビューを一部紹介します。
私が共感した箇所には、アンダーラインを引いています。
AIの本を2冊読んだ者の感想です。
すでにある程度の知識がある人には、新たな発見はないと思います。
ただし、1冊目に読むにはもってこいの本というのが感想です。
解説は、登場人物のセリフに紛れ込んでいるので、AIや仮想通貨を楽しく学べ、すそ野を広げるだけのポテンシャルを持った本だと思いました。
私自身、なにも知らなかった仮想通貨は、この本で基礎的なことは理解できましたし、シンギュラリティより、仮想通貨(ブロックチェーン)のほうが先に人類から仕事を奪うのではと考察する良いきっかけになりました。
ただ、この本を硬派なIT本だと期待すると、はしごを外されます。
8割がた娯楽小説ですが、物語のクオリティは相当高いです。
あまりに面白くて一気読みでした。
エンディングは、思わず放心状態になり、しばらく余韻に浸っていました。
そして、「心ってなんだろう」と思わず考えてしまいました。
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AIとかブロックチェーンの専門書も複数体験していますが、小説として気楽に楽しみました。
この分野が気になったり、興味がある方の入門にもお勧めします。
一歩踏み入れて、自分でディープラーニングとか楽しむにも、まだスマホのアプリのように気楽にはできるとはいえません。
その点、小説の中とはいえ、ロジックがリアルですから、読んでいてその気させてくれます。
ある程度、解っている人にもマッチすると思います、恋愛小説としてもそれなりに …
かなりの域まで教育された、AI の「心?」に魅了されるシーンも感動的です。
若かりし頃、アーキテクチャーに惚れた CPUのことを思い出しました(^^)
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啓蒙も目的なので、よくある啓蒙小説。
人工知能と仮想通貨を全く知らない人にとっては、ちょうどいいのでは。
もしドラ、みたいなもんかな〜。
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他の方も書いていらっしゃいますが、とても引き込まれる本です。
予備知識のある人でも、ない人でも関係なく楽しめる。これは小説ならではの良さですね。
登場人物にしっかりと解説させながら、小説としても違和感がまったくなくて、ハラハラしたり切ない気持ちになったりしながら一気に読み通させてしまうのは、作者の筆力のなせる技ですね。
多くの人に読んでもらいたい本です。
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近い将来には、AIがさらに進化して仕事を奪われる人が増えるのかも…。
あまり興味がなかった、仮想通貨やブロックチェーンなども小説を通して理解が深まった。
人工知能を持つAIが感情を持ってしまったら、マルチナみたいなタイプのAIが現実に出現する日も遠くないかもしれない。
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特別な専門知識がなくとも、AIについて楽しく学べる素晴らしい本だと思いました。
AIに関係する難しい専門用語を、中学生ぐらいでも読めるぐらいに優しく説明してくれています。
AIとはどういうものかを理解し、近い将来AIがどのように私たちの生活に関わってくるのかを想像する助けになります。
これから仕事でAIに関わる人はもちろん、AIとは無縁な人にも読んで欲しい1冊です。
https://bookmeter.com
概ね、良いレビューが多いですが、なかには、
4分の一しか読んでない。
小説としては説明が多すぎる。
小説に通じて仮想通貨、人工知能をいちいち説明するのはちょっとうんざり
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というレビューもありました。
単純に、恋愛小説として楽しみたい人にとっては、「説明を読むのがキツイ」という人もいるかもしれないというのは、何となく理解できます。
いくら易しく書かれているとはいえ、それは、「この分野に興味がある人にとって」であって、本当に全くの予備知識も、興味もない人が読んでしまうと、途中で読むのが苦痛になってくるかもしれません。
ですので、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」は、ぜひとも映像化してもらいたいと強く思っています。
私の感想
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」の読んだ感想については、上記のレビューで、アンダーラインを引いた箇所と一緒ですので、それ以外について、少し書いてみます。
AI、ディープラーニング、IoT,仮想通貨、ブロックチェーン、シンギュラリティ…
これらは、今はまだ、一部の人の話、もしくは未来の話で、「まだ、自分には関係ない」と思っている人もいると思います。
しかし、近い未来には、これらが、私たちの日常に、当たり前のように組み込まれた世界になることは明らかです。
本当に、2020年あたりが、大きな転換点になるような気もします。
たとえば、少し時代を遡って、「AI」 をスマホに置き換えて考えてみます。
まだ、スマホを持っていない人が、
「スマホってどんなもの? さすがに、そろそろスマホくらい知らないとヤバイかも?」
というような感じで、気軽に「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」を読んでみれば、
「へー、スマホってこんなことができるのか。なんだか便利そうだな。」
ということが、何となくでも、イメージとして理解できると思います。
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」は、「AI」や「仮想通貨」、「ブロックチェーン」などの専門書として、もしくは、恋愛小説として、過度に期待して読むのではなく、入門書の入門書くらいのつもりで、もしくは、「もしドラ」的に読むと、ちょうどいいのかなと思います。
そのうち、マンガ版出版されるでしょう。
それが一番早そうです。
マルチナ、永遠のAI。の映像化
小説には小説の良さがありますが、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」は、やはり映像化されたほうが、より多くの人の理解を促すことに繋がると思います。
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」の映像化について、私の思う所を書いてみます。
まず、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」は、絶対に映像化されると思います。
そして、映像化といっても、2通りの方法があります。
ひとつは、アニメーションやCG による映像化です。
もうひとつは、実際に人間が演じる、実写化による映像化です。
アニメーションやCG
アニメーションやCGによる映像化は、「君の名は。」や「サマーウォーズ」のような感じになるのでしょうか。
アニメーションやCGによる映像化の良いところは、より幅広い世代に向けて、発信することが可能になることと、おそらく今の日本では、そちらのほうが話題になり、興行的にも成功すると思います。
その場合、「誰が声優を担当するのか」といった、本筋ではないところでも話題になりそうです。
しかし、話題になってなんぼですから、それも必要なことだと思います。
大事なことは、いかにして興味を引いて、実際に観てもらうかという、マーケティング的な視点です。
実写化映画
一方、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」が、実際に人間が演じる実写化で映像化された場合、あることが懸念されます。
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」は、「マルチナが美しくないと成立しない」物語です。(エクス・マキナもそうでした。)
そのため、映像化された「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」を観たあとに、特に男性の場合は、
「マルチナの美しさしか印象に残っていない!」
ということが起きる危険性があります。
私は、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」を読んでいるとき、ずっと映画「エクス・マキナ」のエイヴァ(エヴァ)を思い出してしまいました。
実写化による映像化では、誰がマルチナ役を演じるのかが、最大の焦点になりそうです。
それについては、私なりの考えがありますが、それは、最後に書きます。
エクス・マキナ
たとえ「AI」であっても、人工の顔やボディを与え、人工皮膚や衣装を着せてしまえば、見た目は人間と変わりません。
そして、それが美しければ(人が創るのだから、いくらでも美しくできますね。)間違いなく、男は魅了されるでしょう。
人間が「AI」に支配されるという、シンギュラリティ問題の以前に、男はみな、簡単に美人「AI」に支配されてしまいそうです(笑)
映画「エクス・マキナ」については、機会があれば、別の記事で紹介したいと思いますが、まだ観ていない人は、ぜび観てみて下さい。
「エクス・マキナ」には、仮想通貨などは出てきません。
もっとシンプルに、「人間 と AI と 心」について、たった4名の登場人物だけで描かれている映画です。(そう言えば、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」も、限られた登場人物で構成されています。)
ここでは、観終わった後には、アリシア・ヴィキャンデル とソノヤ・ミズノ の美しさ、そして、静かな恐怖 が残る映画、とだけ申し上げておきます。
EX MACHINA
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」とは、対象的なエンディングです。
しかし、
映画「エクス・マキナ」も、人間と AI の関係について、そして、AI の心について、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」同様に、考えさせられる映画です。
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」の著者である大村あつし氏も、おそらくこの映画は観ていると思います。
おわりに
「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」は、「DMM Bitcoin」のCMの中で、ローラさん演じる「先輩」のような、「知ってる!」という方には、ぜひとも読んでみてほしい本です。
最後に、「マルチナ、永遠のAI。―AIと仮想通貨時代をどう生きるか」が、実写化で映像化されるとしたら、個人的には、
マルチナ 役は、アンジェラ芽衣さん
姫野沙羅 役は、BLACKPINKのリサさん
*マルチナが、「明白に沙羅よりも美しい」という部分は無視しています。(というか失念していました。)
そして、公開は、2020年
というのが、私の中の勝手なイメージです。
さすがに、姫野沙羅 役は、日本人になると思いますが、マルチナ 役が、アンジェラ芽衣さんというのは、ありえない話でもないかなと、個人的には思います。
しかし…
こうして、写真を並べてみたら、2人は結構、似ていて驚きました。
単純に、私の好みを露呈しただけような気がしてきました…
「はたして、映像化はいつになるのか?」
「アニメーションやCGなのか、それとも実写化映画なのか?」
「マルチナ 役は、誰になるのか?」
「アニメーションやCGだった場合、誰が声優を務めるのか?」
「マンガ化されるのか?」
…などなど、
いまから楽しみにしておこうと思います。
その前に、原作を読んでおくと、より期待感が高まると思いますよ!
何歳になっても、少しくらいは、時代に取り残されない努力することは、大事なことだと思います。
今回も、ご覧いただき、ありがとうございました。
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